LIFE!

今月一番観たかった映画を観てきた。原題は「The Secret Life Of Walter Mitty」。

(以下ネタバレ)
臆病で空想しがちな主人公が、とある出来事をきっかけに世界を旅することになり成長していく話。

ベン・スティラー監督作で観たことがあるのは「トロピック・サンダー」と「ケーブル・ガイ」(「ズーランダー」観よう観ようと思いつつ観てないな)。今作の予告編を観ていて「あれ、今回はギャグ少な目?」と思っていたら割とその通りで、かなりストレートな映画になっていた。とはいえ主人公の妄想シーンなどで映画のパロディがあったりして、らしいギャグもところどころで観ることができる。

好きな人に「いいね!」ボタンを押すことすらためらってしまうような奥手さ臆病さを乗り越えていく、勇気をもって一歩踏み出すというのを示した、「Space Oddity」をバックに主人公がヘリに乗り込むところがベストシーンだった。クリステン・ウィグの歌も上手くて聞き惚れてしまったし。

この映画では、大事な話を空想していて聞き逃すといった感じで、空想癖が主人公の足を引っ張っている。なので現実に色々な体験をしていくことで空想癖を乗り越えていくという話になっているのだけど、あのシーンはむしろ逆で、空想に勇気づけられる。あとは旅に出るきっかけとなった、ショーン・ペンが演じる写真家が手招きするシーン。あそこも同じく空想が一歩を踏み出すきっかけになっていた。個人的に「空想はすばらしい」とか「空想は現実を変える力になる」的な話にグッとくるので、あそこは凄く良いシーンだったなあ。主人公が段々空想しなくなってくのが、お話の流れとしては分かるのだけど観ていて残念に思ったのが正直なところ。別にいいじゃん空想したってさ。

あとこれは余談だけど、探していたネガの25番が、写真家から主人公がもらった財布の中にあることが分かるくだりで、主人公が「財布は捨ててしまった」と言うのだけど、「あれ、財布って捨てたんだっけ?」と考え込んでしまった。うーん、集中力が途切れたときがちょっとあったから、そこで捨てていたんかなあ。今度観返すときはそこ注意したい。