サニー 永遠の仲間たち

先週の「長岡花火物語」とこれと、2週続けて年間ベスト級の映画を観た。
何とかネタバレなくこの映画の良さを書き出してみたい。

あらすじとしては、ある事をきっかけとして、女子高生時代の仲間たちを25年経った今集めようとするのだけど。。というもの。

映画では、現在と高校時代(1985〜86年くらい)の回想を行き来しつつ進むのだけど、まずこの高校時代の回想が!なんであんなに多幸感にあふれているのか!女子高生だがヤンキーよろしく縄張り争いを繰り広げたり、ダンスを踊り狂ったりして日々を送っている様子が、冴えたギャグを挟みこみつつ描かれるのだけど、それがたまらんくらい魅力的に映る。まずは主人公とその仲間たちのキャラがかなり立っているのがひとつの理由だろうなと。

そして、その女子高生時代と対比する形で現在の彼女たちが描かれるのだけど、そこがなかなかシビアな現実といった感じでずしんとのしかかってくる。ああ、あんなにキラキラと夢を語っていた彼女が。。。といった感じで。それも、回想シーンがやたら魅力的な理由のひとつなんだろうなと。でも、この映画はそこでは終わらなくて、過去を思い出すことで現在まで輝きだしてくる。その白眉となるシーンが、アレ、ですよ!アレ!上の予告編でも少し出てくるけど。重苦しい現実から飛翔するあの瞬間の爽快感は、回想シーンに全く負けていなかった。

昔だけじゃない、今だって良い、そりゃあ色々あるけれども今だって昔のように輝くことができるんだ、という言ってしまえばベタなメッセージを真正面から描き切った、とても良い映画でした。