ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日

3Dで観ればよかったか、と思うくらいに美しい映像。これだけでも料金の元は取れる。(つっても映画館のポイントで観たけど)

(以下、ネタバレ)

嵐→船転覆→トラと漂流した227日、にすぐ行くのかなあと思ったら、序盤30分くらいは主人公およびその周辺の描写に費やされていて、その後の展開のための丁寧な描写に好感をもった。

そして予告編を観ていたときから、その映像のファンタジックさに違和感があった。あの海が完全に凪になってて、まるで湖のような映像とか。これ、ホラ話じゃないかと。語り手がウソの体験談をさも本当にあったかのように話す「ビッグ・フィッシュ」的なあれかと。

でまあ、終盤でやはりウソである、ということが示される。示される、というかその可能性を提示されるのだけど、まあウソだろうとなんだろうと魅力的な話であり映像であることには変わりがなくて、とにかく観た甲斐はあったと。そして、実際に起こったことを魅力的なホラ話で語るというのは、まさに映画そのものだみたいなメタ論的なことを一瞬考えたが、晩飯何にしようという考えが割り込んだせいでそこで立ち消えに。