ラスト スタンド

映画の日ということで混雑の隙間をぬって観てきた。

(以下、ネタバレ)
お話としてはシンプルそのもので、町にやってきた悪党を保安官とその仲間がぶちのめす、これだけ。
で、それはアーノルド・シュワルツェネガー復帰作にふさわしい話ではあるかなと。舞台となる田舎町の保安官役で、昔はロサンゼルスで警官をやっていて麻薬組織を潰したこともある人物。その「ただ者じゃない感」は説明しなくてもシュワさんのたたずまいで納得させられてしまう。これはシュワさんのための役という感じで良かった。


あとはどうその戦いを見せるかなのだけど、どうも食い足りない感じがしてしまった。人数や火薬の量が小規模な感じがして、予告編にあった見せ場以外には特になかった(サラザーばあさんがショットガンぶっぱなして敵を倒すとこは良かったけど)。最後のシュワさんvs敵のボスの肉弾戦も、敵は「このじじい」とか言っているけどちゃんと相手を良くみろよ!どこがじじいだよ!「お前のようなじじいがいるか」ですよ!という感じで、相手の小物感が半端じゃなくてなんだかなあと。シュワさんを相手にするならザ・ロックくらいじゃないとダメなんじゃないかと思った。


戦いの小ぢんまり感もそうなんだけど、あとはキャラクターの掘り下げもイマイチかなあと。最初に殺されてしまうジェリーが、田舎は何も事件がなくて刺激がない、だから都会に出たいんだという夢をシュワさんに語るのだけど、その後実際に殺人事件や銃撃戦が起こるにも関わらず、特にリアクションがないのが残念。初めて死体を見て驚くとかそういう描写は必要なんじゃないのか。他のキャラもそんなような感じで、もっとキャラを丁寧に見せてからアクションシーンに移ってくれればこちらもより入り込めたのになあと思った。