アウトロー

正直観る前は、いつものトム・クルーズ主演作だろくらいに思っていたのだけど。

こ、これは、すげえ好きだー

(以下、ネタバレ)
まず冒頭の狙撃事件の描写に痺れた。ターゲットを定め、1発目、2発目、遅れて聴こえてくる悲鳴、3発、4発、5発。。と、BGMなしで淡々と狙撃していく様子を描いていく。もうここで心鷲掴みですよ。

で、そこからトム・クルーズが探偵役となって事件の核心に迫っていくのだけど、事件を丹念に振り返りつつ、少しずつ真相が明らかになっていく展開が好みにバッチリはまっていた。ここを冗長に感じる人もいるかもなあと思ったけど、これくらいのじっくり具合の方が個人的にはいいなと。

そして白眉はカーチェイスですよ。ここもBGMなしで、車が吹き飛ぶといった派手なシーンはないけれども、原点に立ち返ったようなチェイスがステキだなあと。このカーチェイスが始まる前の、トム・クルーズ演じるジャック・リーチャーと刑事が互いに正面でにらみ合うのをカットバックで描くシーンは西部劇っぽいなあと。そこらへんの煽り方も良いと思った。

あとは全体的にゆるく笑いに包まれているというのも高評価。某おうちでのスラップスティックな戦いや、カーチェイス後にジャック・リーチャ―が群衆へ紛れるところも、ニヤリとさせてくれて大変良し。