サザエさんについて本気出して考えてみた

自分はサザエさんを同年代の中では比較的よく観ていると思われ、というか同年代の人と比較したことがないので分からないがとにかく自分はサザエさんを観ている方だと思う。中学生の頃には録画までしていたほどだ。サザエさんが火曜日にもやっていたあの頃は、すぐにビデオが溜まってきて大変だったことを覚えている。なので四本ぐらい録ってやめた。今思うと四本も録ったなんて信じられないが。まあとにかくそれぐらいサザエさんは好きな方だ。

けれども、はっきり言ってサザエさんの話はマンネリ化していて、どうでもいいという感じになってしまっている。サザエさんを観た次の日に、会社の同僚に内容を説明できるかと言われたら、出来ないだろう。現に自分は今から二時間ほど前にサザエさんを観たのだが、もう内容を忘れ始めている。これはまあ、単に自分が忘れっぽいだけなのかもしれないが、とにかくそうなのだ。毎年同じように節分、ひな祭り、十五夜などの定期イベントに絡んだ話をする。カツオがいたずらをし、サザエが怒ってカツオを追いかけ、波平が何事だと二人を叱る。片方だけ叱る場合もある。タラオは物を知らないフリ(余談ですが僕はタラオが一番嫌いです)をして大人を困らせる。マスオは本にへそくりを隠そうとするがバカ正直さゆえにいつもサザエに見つかる。そんな、正にどうでもいいというべき話が毎週のようにオンエアーされる。

でも、正にどうでもいいというべき話だからこそ、自分はサザエさんが好きなのかも知れないということに二年前に気付いた。日曜夜六時半に斬新なストーリーとかは要らないのだ、と。サザエさんが放送されることへの安心感。マンネリがもたらす面白さ(水戸黄門で印籠が出るのを期待して待つ、みたいな)。あと時折ある狂った話(サザエはおっちょこちょいでお馴染みだがそれがとても笑えないレベルで展開されてたり)。これらがサザエさんを好きな理由なのだと思う。

ただ、いちいち服にその人のイニシャルを描くのは(カツオならKとか)止めて欲しいかな。