映画

 映画館、というものにはここ二年行っていない。つまり盛岡に来て以来一度も「映画」(DVDやビデオではない「映画」)を観ていないのだ。こりゃいかんだろう、何のために県庁所在地(=都会)に引っ越したのか分からないじゃないか、というわけで、さかのぼること二日前、俺はゴールデン・ウィーク中の映画鑑賞の計画を練った。

 しかしワンピースだのコナンだのキャシャーンだのを映画館で観る気はしないし、他の洋画の最新作もイマイチそそられない。そこで、ちと時期的には外れるが「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」を観ることにした。三時間超という大作に俺の膀胱が耐えられるかどうかが不安要素ではあるが、ともかくこれに決めた。そして、鑑賞日は五月一日、映画の日で割引になるこの日に決定。

 だがこの計画の問題点は、何よりこの「王の帰還」の前二作を全く観ていないということにあった。計画実行までの時間はほとんどない。けれどもこの俺がそんな大きな問題を見逃すほど馬鹿なわけがなかった。

 「ロード・オブ・ザ・リング」の一作目である「旅の仲間」は、既に手元にビデオがある。実家に頼んでWOWOWで放映したのを録ってもらったヤツだ。これをササッと観てしまう。そして、レンタル店で二作目の「二つの塔」を借りてサササッと観ればオッケー!三部作を二日で観られるなんて、なんて(「ロード・オブ・ザ・リング」自体にあまり興味がないことを除いて)素晴らしい計画!

 そいで行きましたよTSUTAYAに!そしたら、全部、貸し出されていたよ。

 計画の破綻後、せっかくなのでDVDを借りる。帰宅後、さっそく「パイレーツ・オブ・カリビアン」を観る。うーん、期待しすぎたか。いや、楽しかったけど、どうも俺は観る前に期待値を上げすぎて失敗するパターンが多いな。「アイデンティティー」とか「オーシャンズ11」とかもそうだったし。全く期待せずに観た「愛しのローズマリー」は面白かったよなあ。あと「ニュース7」とか。ああ、これは映画じゃないや。でもNHKって意外と観ちゃったりするね。