かぐや姫の物語

初日に観てきた。

(以下ネタバレ)
ネットの感想を見ると、自分の観測範囲ではかなりの絶賛で、「何回かあくびも出たけどまあ面白かったなあ」くらいのテンションだった自分としてはそのずれに戸惑ったりもした。ただ絶賛評を読むとなるほどなあとうなずける内容ばかりだったというのも書いておきつつ、ここからは自分がどう感じたかというのをメモしていきたい。

まずあの独特のタッチ、巻物的な絵が動くというのですごいなあと思いつつも、10分くらい見続けたら慣れてしまって、そこからは普通に見てしまっていたなと。後々考えると「いやでもあれって実現させるのに相当な苦労が。。」ということに思い至るのだけど、観てる間は全然気にしてなかった。

で、内容としてはもう「竹取物語」に忠実に描きつつ、かぐや姫の置かれた立場の無情さなどをじっくり描いていくスタイル。姫かわいそうだなあ、と思いつつも、求婚相手が無理難題を何とかやり抜こうとしたその結果ずっぽり、なシーンや捨丸がまさにその名の通り妻子を捨て姫と駆け落ちしそうになるシーンなどは、姫の美しさゆえに周りが振り回されるという残酷さも描かれていて良かったなと。(捨丸の奥さんが完全に書き割りと化しているのも酷くて良かったなあ)

そしてクライマックスの、天上人が下界に降りてくるシーン。あそこで鳴っている音楽が恐ろしくて素晴らしいという評をいくつか読んだけど、正直自分には珍妙だなあくははとしか思えんかった。。確かに妙に明るくて薄気味悪いというのはあるかもしれない。ただその後の「姫がしゃべってる途中でしょうが!!」的な展開は、話通じねえこいつら感が出てて素晴らしかったです。あのタイミングで衣着せるかよ。