「つまり僕が言いたいのは、四コマ漫画というのはもっと自由に、色々なことが出来るのであって、断じて漫画の基礎などという、練習台のようなものではないということです」

「ふむ、なるほど。漫画にあまり興味がない私でも、興味深くて何となくだが分かる話だった。だがね、だが一ついいかい」

「何でしょうか」

「君は漫画家かい?それとも漫画の評論家でも?」

「いいえ」

「で、あるよな?ならばそんなこと、今この場でこの私に言ったところでどうなるのだい?いや、もうはっきり言ってしまおう。君の話は、私の作業の邪魔だ。更に言うと、君自身の作業の邪魔でもある。君は漫画家ではないから、その論が作品の参考になるわけではない。そして、君は評論家でもないから、その論でお金を得ることもない。分かったかい?君の話はムダだ。分かったら、さっさと餃子の皮包みを続けなさい」