ヒックとドラゴン

予告編を観て「ドラゴンが喋るタイプの映画だろ」とか「ドラゴンの名前がトゥースって、オードリーが確実に何らかの形で絡んでくるだろうな」とか思ってスルーしかけていたのだけど、評判を聞き劇場へ。

スルーしかけてすいませんでした。

(以下ネタバレ)

3D吹き替え版で鑑賞したが、「アバター」以来の映像と3Dのマッチっぷりで素晴らしかった。「アバター」もそうだったけど、空を飛ぶシーンと3Dがうまく組み合わさったときの爽快感は半端ない。

そして、少なくともドラゴン殺しを宿命とするバイキングの中では「冴えないヤツ」として描かれる主人公の少年。この少年が伝説のドラゴンと出会い、やがて乗りこなすようになるまでの描写が実にいい。ドラゴンと主人公の絆が深まる様子を、ドラゴンが空を飛ぶためには主人公の存在が必要不可欠という設定とそれをきっかけとした展開できびきびと見せてくれる。いよいよ乗りこなすことができるかという最後のところで、主人公が今まで頼っていたドラゴン操作マニュアル(!)を捨てるシーンにグッときた。

あと、燃えるシーン、カッコいいシーンだらけでずっと気分が高揚しっぱなしだった。特に、いよいよバイキングがドラゴンの巣へたどり着いてからの一連のシーンはすごい。ドラゴン達が潜む洞穴へと、燃えたぎる巨大な石を投げる→洞穴の入り口で仁王立ちの主人公の父親の頭上を、その巨大な石が通り過ぎる→洞穴に潜むドラゴンの姿が、炎に照らされて次々に明らかになる、このカットの連なりにしびれた!カッコ良すぎる!

さらに大メインクライマックスの、ドラゴン同士の雲の中での戦い。ドラゴンが空高く昇っていき雲の中に隠れるショット!激しく繰り広げられる戦いを、あえて雲の中からの光と音で表したショット!うおおすごいすごいぜ!隣の席の女性が、俺の席のカップホルダーを占領していることなんて全く気にならないくらい面白かった!!